いつもならボーイさんが立ってる入り口。
しかしこの日は誰一人入り口には立っていなかった。
僕は320円のラガービールを5本飲んでいるその足で店内へ。
廊下を進みフロントへ。いつも店前で立っていたボーイのおっさんが煙草をふかしながらフロントのニーチャンと談笑していた。
「いらっしゃいませ!!」
店内に響くはいつも立ってたボーイのおっさんの声。
続いてフロントのニーチャン。
ニーチャン「ご予約ですか?」
僕「いや、飛び込みで」
ニーチャン「今ならこの中からですとすぐにお呼びできますが」
と嬢の写真を3、4枚見せられた。
そこで惹きつけられたのが菜々緒に似た嬢の写真だった。
「Mっ気全開にこの菜々緒に攻められたらどれだけ気持ちいいのだろう…。」
迷いはなかった。
僕「この子でお願いします」
ニーチャン「かしこまりました」
少しの間待合室で待たされることになり案内されると田舎の病院のように人で溢れていた。
大学生っぽいグループ数人が「俺メッチャ溜めてきたんスよ~」なんて聞きたくもない情報が耳に入ってきて辛かった。
ふと目線を右に向けると萎れたおっさんが居た。
しかし見た目は萎れているがオーラは「メッチャ出しますよ!」なんて先程の大学性っぽいグループと変わらない、欲にまみれていたようにみえた。
とりあえずポケットの中にあるハイライトに手を伸ばし火を付ける。
ここで自身に問いかけた。
「立たないんだけど、性欲ないんだけど大丈夫なのか?」
心の松岡修造が応える。
「ヤラなきゃ駄目なんだよ!!今!!そう、今!!ここに来た意味!!!」
暑苦しかったのでフレームアウトさせハイライトを吸い始める。
「お待たせしました。こちらへどうぞ」
なんてことだ。ハイライト1本吸ってない。すぐに案内できると言っておきながら待合室に案内され、煙草1本吸わせてくれない。
コレが…プロか…
待合室を後にニーチャンに付いていく。
「あちらでお待ちです」
部屋へつづくであろう階段を見上げたらそこには菜々緒がいた(階段が暗かったのではっきりとは見えていない)
階段を登り、菜々緒の元へ。
『は????誰だよお前!!!』
心の第一声だ。
先程見せられた菜々緒の写真どこいったよおい。と思わず突っ込んでしまいそうになってしまった。
いやしかしAVでもパケ詐な世の中。写真の菜々緒を3倍薄めたような、しかし雰囲気は菜々緒な嬢。
菜々緒が腕を組んできて部屋へ案内される。
嬢「お兄さん、サラリーマン?てか遊んでそうwwwww」
こいつ初対面の相手に向かってなに言ってんだ?営業舐めんな!とか思いました。
(舐めていたのは自分なんだと知るまで数分前)
部屋へ入る。
店舗の作りはカラオケ屋のように各部屋に番号がふられており、部屋内は有線が爆音で流れていた。
言っていなかったが僕が行った風営法で許可されてるお店は風呂屋だ。
僕が風呂に入るのに介護してくれる女性がいて、恋仲に落ちて最後まで。という謎の風呂屋だ。
最後までってなんだ。とにかく最後までなのだ。
嬢「何突っ立ってんの?」
ぼく「?!」
初めての風呂屋。どうしていいのかわからない。
嬢「お風呂入ろっか♡」
ここすばらしく菜々緒だった。
身体を洗ってもらい、しかしこの後どうしていいのかわからない。
嬢「何突っ立てんの?(2分ぶり2度目)」
湯船浸かれやボケカス。と言われたようで察して湯船へ。
「あぁ~」おじさんであることがバレただろう。
嬢は足湯スタイル。
寒くないか聞くと湯船に浸かるとフラフラしてしまう(前のお客さんが湯船スタイルで付き合わされた)みたいな愚痴トークになってしまい、俺何ヤってんだろう。と我に返ってしまった。
その刹那―
菜々緒「ベッド、行こうか…///」
この日俺にとって忘れられない日になる。
つ づ く
わっふるわっふる
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