2013年7月4日木曜日

内田康夫『箱庭』レビュー


ブログの更新の勢いが凄いですね。
乗るしかない。このビッグウェーブに…
こんばんわ、涼風豊です。

さて毎度毎度「いい加減、ウイポについて書きたいなー」と思うものの、
ついついゲームをやり始めると写真を撮ることを忘れ熱中してしまい
「あ、写真…。クソッ、また壁ry」となってしまい中々機会に恵まれません。
いや、自分のこの痴呆気味な脳が原因なんですけどね。
まぁプライベートで散々な目に合ってる訳でして、そこは見逃してくれたら嬉しいです。
やはり蟹子だけが僕を必要としてくれてるのです。蟹子可愛いよ蟹子。


今回は内田康夫の浅見光彦シリーズ全体ではなく、そのシリーズにある一タイトルについて。
レビューと言えばいいのかどうか不安ですが、読んでみての感想です。

※浅見光彦中毒なので、多少贔屓目だと思います。ご了承ください




読んだのは『箱庭』
暇つぶしで読み直したのですが、この『箱庭』について…。

プロローグ:舞台は安芸の宮島、厳島神社。
       台風が来て、世界遺産の厳島神社は多大な被害を受ける。
       台風が去り、雲が消え、空から陽の光が当たる朝、海に浮かぶ男の死体が…。

このような感じで物語が始まります。
いやーたまらんですね。内田康夫氏のプロローグだけで引き込んでしまうこの巧さ。


30代独身貴族でソアラを乗り回す好青年、「浅見光彦」は兄嫁からの依頼で、厳島神社へ。
これを機に、浅見光彦は事件に巻き込まれます。
読んでいて思ったのが、今回「浅見光彦」は感情的になってるのかな?と思ってしまいました。
というのも、彼はいつも冷静沈着なクールな二枚目ではありませんが飄々としており、
軽く受け流すような感じですので少しだけ『熱いなー(ニヤニヤ』と。

熱くなった理由は兄「陽一郎」の存在。
陽一郎は警視庁刑事局長という肩書きの持ち主。
光彦が事件に関わる度、その地方の県警は『怪しいルポライター』ということで光彦を容疑者に
するのですが、その後『ややッ。刑事局長の弟さんとは知らず…』という流れが定番です。
そんな偉大な兄が今回物語で活躍します。
事件に首を突っ込む弟を心配するあまり、言い争いに近いことが。
ただこれも兄としての優しさ。


舞台は宮島、島根、岩国、柳井。
物語が進むにつれ、岩国と柳井へ移ります。


事件解決の時はなるほどなーと思ったものです。
作者自身が好きな作品としてランクインさせているだけのことはあります。
そしてこれもシリーズ定番であるヒロイン。今回はメインと準ヒロインといます。
僕の頭の中では二人共可愛いです。

ただ旅情ミステリーのジレンマというか、だれるところもあります。
やはり各地域を舞台にするため、そこの地域の特色などを補足したりと、そこが残念。
中盤もやや疲れる面もあります。
しかし最後は読んでよかった、面白かったと思える作品です。



あまり詳しく書くとネタバレに近いものになりますのでこのへんで。
あとがきも中々面白いです。
内田氏がどういう経緯で書いたとか、シリーズを通してどういう執筆をしているかなどが書かれています。
たまには1冊本でも。と思ったときには手に取ってみては?



3 件のコメント:

  1. プロローグの要素だけで読者に風景をぱっと想像させるのがすごいね。
    読んだ事無いのでちょっと手を出してみようかな…

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    1. 内田康夫氏の作品はどれもプロローグで読者を掴む巧さがあります。
      簡単にその場面が頭の中にスッと入り、脳内で再生されてしまう。
      だからすごく続きが気になり、引き込まれてしまう。
      僕が浅見光彦を読んでしまう理由の一つです。
      図書館にも置いて居るかと思いますので、そこで読んでみて気に入れば買うという手もありますよ

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