低重心で80キロの荷物でも安定走行、自転車を湘南工大教授ら開発/藤沢
2011年11月29日
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「トランク」で走行する小谷教授
荷物を積んでも低重心で安定性に優れ、災害時の活躍も期待できる家庭用自転車
「トランク」を湘南工科大学(藤沢市)の小谷章夫教授(56)らが開発、来年9月の販
売を目指し製品化を進めている。
子どもを乗せたり大きな荷物を積んだりしても安全に走れ、街の雰囲気にも溶け込む
デザインの自転車をつくろうと、昨年9月から、学生らとともに開発をスタートさせた。
「トランク」は幅58センチ、長さ184センチ、高さ95センチで、特徴はサドルの後部に
ある広い積載スペース。20リットルタンクも置ける設計で、低い位置に積むことで重心
も下がり、安定した走行が可能となる。また、前輪と後輪の間を広く取ることで直進時
に安定。一般的な自転車の3分の2ほどと小さな車輪で、カーブでも小回りが利きやすい。
80キログラムまでの荷物を積むことができ、チェーンでなくシャフトドライブを用いており、
泥地などにも強い。東日本大震災前からの企画だが、「災害時に使えるように意識して
デザインしていた」と小谷教授。フレームはアルミ製で、技術的アドバイスなどを行った
茅ケ崎市の自転車デザイナー谷信雪さんも「30~40年程度は乗り続けられるのでは」と
自信を示す。
11月の第12回湘南ビジネスコンテスト(藤沢市産業振興財団主催)でビジネス大賞を受賞。
小さめのデザインの「トランクmini」も追って販売予定で、藤沢発の自転車として普及を狙う。
15万円(miniは5万円)。問い合わせは小谷研究室電話0466(30)0197。
http://news.kanaloco.jp/localnews/article/1111280024/