2013年9月20日金曜日

Surface Pro を買ってみた。


実を言うと9月26日ぐらいにSurface 2が発表されるうえに、Intelの次期AtomのBay Trailも現行製品よりも大幅に処理能力を引き上げ、廉価版タブレット型パソコンでもそれなりに快適にWindows 8が作動するようになるだろうという時期での購入。時期としては間違っているというほかないのですが。

さて、すでにあちこちでレビューされているであろうSurface Proをレビューしてみたいと思います。




Surface 2は私にとってはバッテリーでの稼働時間以外はオーバースペックです。何が悲しくてモバイル用途の小型パソコンに8GBものメモリを積まなくてはならないのか。それに、電源の持ち時間が最大の弱点といわれている現行機でも、設定さえいじれば6時間弱連続稼働できるようになります。レジストリをいじらないといけないのでそれなりにリスクはありますけれども。

おや、いきなり話題がどこへやら飛んで行ってしまいそうです。

さて、購入したのはSurface Pro 64Gモデルです。

お値段
 ハードウェア本体と、Touch Pad、Bluetoothマウス、MicroSDカードをすべて含めて80K円と少し。本体は128Gモデルが99,800円、Touch Padも含めると10万超えますから、まあそんなものじゃないかと思います。
 一方で、Acer社からは7万円台でおよそ同じスペックを持ったキーボードドック付タブレットパソコン(11.6型)が出ていますから、大きささえ気にしなければ若干高いといえるかもしれません。
 …実はこのSurface、日本ではOffice使えないんでそのこと入れると高いんすけどね。いいや、二台用のライセンスが片方余ってるし。販売元は本体だけで一万近くの赤字だろうし。他にもいろいろ買い叩いたし。

寸法と重さ
 Nexus 7(2012)よりも二回りほど大きいでしょうか。厚さもAndroidタブレットと比べてかなりあります。デザインがいいので正面や裏面から見ればそこまでの厚さは感じないものの、横から見たり実際に触ってみたりすると結構な厚みがあることがわかります。
 重さもNexus 7の2倍くらいに感じます。本当はNexus 7の三倍近くの重さがあるのですが、体感重量はそこまで重いとは感じません。しかし片手で縁をもって作業するのは厳しい。腕に乗せて上端部分で固定する使い方でもしばらく操作すると疲れます。キックスタンドで立てるか、直接置くかのどちらかになると思います。

スペック
○プロセッサとメモリ
 Sandy bridge超低電圧版core i5 に、メモリ4GBと、バランスの取れたシステム構成。Windows Vistaから動画処理はGPUで行うようになったので、CPU全開でぶん回すことはもうあまりないでしょう。メモリもモバイル用途であることを考えれば十分、余裕をもって動かすことができます。
 しかし、高性能CPUを採用した結果、その分発熱も結構あります。CPUを使うアプリケーションや、Windows Updateなどをさせるとすぐ裏面がすごく熱くなり、持っているのも嫌になります。画面にもはっきり分かるほど熱を持ちます。そしてファンの音がふぃーと鳴り響きます。
○記憶域
 SSD 64GB。起動が早くていいですね。ただ64GBでは少し心もとないです。ユーザー領域はわずかに29GB。OSをアップデートしたりすると25GB位に減少します。相変わらず、Windowsは容量食い。いらないコンポーネントを削除したり、システム回復イメージをUSBメモリに移しても、いくつかインストールすれば空き容量は33GB程度。ユーザーデータはなるべく本体に入れず、SDカードで拡張するしかありません。

☑OSとプリインストールソフト
OSはご存じのとおり、Windows 8 Proです。Microsoft Office 2013が添付。そのほか、Metroアプリ、Windowsを買うとついてくる古い. Net FrameworkやPower Shellなどの使いもしないコンポーネント(これはプリインストールとは言いませんけれど)。
○アカウント
 クラウド統合が強化され、Windows Live ID がデフォルトのアカウントとなり、Windows 7までの「ユーザーアカウント」は「ローカルアカウント」と呼ばれます。Windows Live ID で使えばSkyDriveなどとの連携が使いやすくなりますが、逆に言うとオフラインではデータが取り出せなくなってしまうので(そもそもログインできるの?)、いったんローカルアカウントを作成してから、Windows Live IDを関連付ければよいと思います。
○デスクトップ回りと操作性
 デスクトップはMetroの中に組み込まれています。またデスクトップアプリケーションのほとんどにリボンインターフェースが採用されていますが、基本はWindows 7と同じです。機能へのアクセシビリティが若干上がったくらいでしょうか。操作感はほとんど変わりません。Aeroは一部が廃止され、ウィンドウにもフラットなデザインがとられました。そのためか若干貧相なデスクトップになった感は否めません。確かにその分若干軽くなってはいますが、メモリが2GB以下のコンピュータでないと変化を感じることはないでしょう。つまり旧世代のコンピュータや廉価PCでないと恩恵はありません。
 大きく変わったのはファイルの移動時です。Internet Explorer 10のダウンロードマネージャに似たUIで、移動しているファイルを停止したり中断したりするのが簡単になりました。
○スタートボタンとタスクバー
 悪名高きスタートボタンの廃止ですが、実際にスタートボタンがないおかげで次に何をすればいいかわからなくなってしまうのは確かです。実際には、スタート画面ですべてのアプリを開き、その中のショートカットをタップすればデスクトップが立ち上がって起動するのですが、あまりにも効率が悪い。「すべてのアプリ」アプリをロングタップし、「タスクバーに表示する」を選べば、タスクバーに表示されます。
 あるいはClassic Shellを導入すればスタートメニューを復活させられます。これはタブレットユースがメインの人でも入れて損はないと思います。これだけでデスクトップのアクセシビリティが大幅に上がるので。インストール時に「起動時にスタート画面を飛ばしてデスクトップを表示する」かどうか選べるので、タブレットユースがメインの人はこれをオフにしておけばよいでしょう。
 なお、インストールしていないアプリケーションはタスクバーに表示させることができません。エクスプローラの右クリックメニューから「タスクバーに表示する」が消えているので、インストール不要なソフトは「すべてのアプリ」に表示されず、タスクバーに追加することができません。
○日本語入力
 日本語入力環境はMicrosoft IME 2012。2010と比べて大幅に変換効率が上がっており、快適に入力できます。さすがにATOKと比べるとまだ若干効率が落ちますが、最近ジャストシステムがわけのわからない方向に進化しつつあるので、確実に差は縮まりつつあります。
○モバイル環境
 さて、Metroアプリはどうかというと、まだまだストアに本数が少ない状態です。ソーシャル系は一通り置いてる感じですが、それ以上のユーティリティは明らかに数が少ない。FirefoxもGoogle Chromeもありません。どちらも全画面表示できますが、ちゃんと作動しなかったり、全画面表示で立ち上げるショートカットがなかったりするなど不便なところが多々あります。これはMSが悪い。アプリストアにMetroアプリ以外置くなとか何考えてるんだか。え?2ch専用ブラウザ?いくつか配布されていますが、実用レベルのものはまだありませんね。
しかしこんなところにまで2chまとめアプリがあるというのも、さすがアフィの執念には感心させられます。

周辺機器と拡張性
○ディスプレイ
 10.6インチIPS液晶。デフォルトでは、少しまぶしいかもしれません。解像度は1920*1600ですが、デフォルトではタッチで操作することを考慮してか125%に拡大して表示されます。原寸で表示すると、確かに小さすぎてタッチ操作は難しく、マウスを使ったほうがよろしいです。
○Touch CoverとType Cover
 私はTouch Coverを採用しました。カラーバリエーションが豊富なので。実際のキーボードと比べると、感圧式でキーが印刷されているだけのTouch Coverは感度が若干悪く、しっかり叩かないと感知してくれないことがあります。特に小指。また指がずれて端っこを押してしまった場合も、感知してくれません。キー入力時の「かん、かん」という効果音は必須です。ちゃんと押していてもなってくれないこともありますけど。2、3日でなれますが、慣れるまではかなりタイプミスや感知不全を起こすと思います。慣れればそこそこの速さで入力することができます。
 さて、キーボードを見渡して、一番困るのがCaps Lockがあるファンクションキーがないこと。その代わり、何かよくわからないアイコンキーがついていて、これを押すと音量を上げられたり、何かを停止させたり、再開させたり、検索したり、共有したり、Windowsのいくつかの機能にアクセスすることができます。使いにくいですが、Fnキーと数字キーの右上のアイコンキーを同時に押すとファンクションキーと同じ動きをします。
文章入力が中心の人はBluetoothキーボードのが安いType Coverがよいでしょう。デスクトップユースがメインの人は、Blue(ryあると何かと便利です。タブレットユースがメインの人でも、Officeを使ったりするなら、粛清されました買って損はない製品だと思います。
○ペン
メモを取るときに便利です。絵は描かないので使い勝手はわかりませんが筆圧感知に対応してるとのことなのでそれなりには使えると思います。左側に磁石で止めるようになっていますが、留めるところが充電器をの差込口と同じなので、充電中はペン立てに入れておく必要があります。
○バッテリー
 充電の持ち時間は初期設定では4時間程度です。これはタブレットとしては短い。というかモバイルパソコンとしても短い。設定で六時間弱まで伸ばせるらしいので、この辺を参考にして設定してください。レジストリをいじらないといけないので、良い子はマネしないでね。…とはいっても「私は悪い子だ」と主張するのはバイオハザード1のセキュリティ・システムくらいしか知らないんですがね。
○充電器
 パソコンとつないで給電することはできません。コンセントからの充電のみです。ACアダプタにUSBポートがあるので、これを使ってほかのタブレットやスマートフォンも充電できます。コンセントは折りたためません。
○拡張性
 64GBまで対応のMicroSDカードスロットと、 USB3.0ポートがそれぞれひとつづつあります。MicroSDカードスロットはUHS-I対応。USBメモリも取り付けることを考慮すると、マウスやキーボードの取り付けなど周辺機器の拡張はBluetoothを使うことになります。Touch CoverとTypeCoverは専用の差込口があります。私の場合、Bluetoothでマウスを取り付け、東芝EXCERIA(16GB)で容量を拡張してあります。そんなに容量を食う使い方してないのでこれで十分ですね。

動作は非常に快適です。IEでタブを40個くら開きながらメール送ったりWord使ったりしても軽快に動いてくれます。
ですが残念ながら、タブレットとして使えるようになるにはアプリストアの拡充が必要です。特にRTのほうは、対応アプリの数が悲惨なことになってるそうなので、十分に購入の検討をすることをお勧めします。

2 件のコメント:

  1. 凄く興味をそそられるけど、80kあったら俺はノートパソコン買っちゃうかなあ…

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  2. CPUはSandyじゃなくjてIvyですよ。

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