最近よく見る総意の相違

最近、一部のニュースサイトでの痛いコメントやニュー速嫌儲での書き込みに◯◯することが国民の総意！であったり◯◯ファンの総意は◯◯である！といったものが見られます。
しかし私はこの総意という言葉にとても違和感を覚えます。そこで今回は真面目な考察記事を書いてみたいと思います。私個人の意見、主張であり、蟹速に関わる人間の主張ではないことをご理解ください



1.総意の本当の意味とは？
　先ほど述べた国民の総意（）とやらは本当に使い方があっているのかどうか調べてみました

総意（そうい）とは、全員の一致した意見・考え。組織全体を構成する構成員全体の直接または間接による意思表示によって帰結される意思、即ち全体に共通する意志の事である。ただ構成員個々人の意思の総和であると考える場合が多いが、ルソーは社会契約論において意思の総和だけでない正しい理念と言う意味（一般意思）で用いた(これをヴォロンテ･ジェネラールともいう)。また、組織または団体の比較多数または一定機関の意思により総意と表現する場合もある(多数決を参照)。http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%B7%8F%E6%84%8F

とwikipediaでは書かれています。
ここで重要なのは全体に共通する意志の事であるという部分ではないかと思います。


どういうことか私たちが運営、活動していたロブスター速報＠VIPを例にして考えてみたいと思います。
私たちが活動していたロブ速運営もたくさんの人が関わった活動でした。私のように問題のある２ちゃんねるまとめアフィサイトを批判しようという人もいれば、ただ自分のまとめたいスレをまとめようという人もいましたし、記事は書かなくても絵を提供したり、アドバイスや指摘をする方、サイトを構築する方もいました。元々VIPのハム速潰そうぜというスレから始まった活動であったので、いわゆる問題のあるアフィサイトに敵意を持って活動していた方が多かったのは事実ですが、それ自体はロブ速の総意ではないといえます。
　ではロブ速の総意とは何か。それはロブ速というコンテンツの中で何かするという関わった人全員が持っていた考えではないかと考えます。イデオロギー＝総意ではないのです
　しかし全員の一致した意見・考え。ともあるのでとり方によっては間違っていないのかもしません




2.総意の相違
　ところが最近、ネットにおいての書き込みでは全員が全く同じ考えであると言い切ってしまっているような書き込みがよく見られ、ヤフ◯メなどでそれを賛同する意見も多く見受けられます。このことに関しては大いに間違っているのではないか。と私は主張していきたいと思います。
なぜなら全員全く同じ意見というものはどの物事においてもありえないですし、主張の中での共通した意志が総意であり、全員が同じ意見をいうことが総意であるということはまた違うと考えます。全員が同じ意見に染まっていく事は総意というよりも何か宗教的なものを感じます。しかしこの宗教的ともいえる全員が同じ意見に染まりやすいのがネットの匿名の声なのではないかと感じます。最近ではTwitterという強力なある種の拡声器があるのも大きな理由かもしれません。これらでの声が大きすぎるために自らの思考を停止してしまってなんとなくその思想を受け入れている人が多いのかもしれませんね。




3.総意の勘違いを防ぐためヤフーコメントシステムはやめるべき 
　今回特に思うことはこれです。あのシステムは間違った意味での総意が正しいと思ってしまうだけでなく、少し細工をするだけで簡単に間違った意味での総意をつくり上げることが容易だからです。ネットでの意見は何かの息がかかっているとは考えにくいのが便利な点だったのですが、ここまで一般的に普及してしまった時点でその利点はなくなってしまったと考える方が良いでしょう。そしてその賛同意見が多いから自分もそういう考えであるという考えは非常に危険だといえます。毎回書いている気がしますが思考停止は一番危ないのです。




今回は結構受け取り方で意見が分かれる上にはっきりしているようにみえないと思います。書いてみて思いました